目覚め






CHANGES DESTINY...


【11】

















温かい…

貴女は…誰?






「ガンダルフ…?」

「おぉ目が覚めたかの…。」

「ガンダルフ!!っ…。」

「此処はエルロンドの館じゃ安心せえ。」

「…どうして来なかったんですか?」

「…色々とあってな…。」


フロドはガンダルフの瞳を見つめ俯く。
ふと思い出したかのように顔を上げる。


「手…。」

「なんじゃ?」

「あれはガンダルフの手だったんですか?」

「何のことじゃ?」

「真っ白な世界に温かい手と声音が聞こえたんです。」

「ふむ…。今日はまだ来ておらんな。」

「ぇ?」

「フロド様!!」

「サム!!」


其処に一人のホビットが飛び込んでくる。
フロドもまた安堵の顔をし彼に微笑みかける。


「彼に感謝するんじゃずーっと付いておった。」

「俺だけじゃねぇです。様も一緒でした。」

「…?誰だい?」

「裂け谷のお姫様です。」

「??」

「もうすぐしたら来るじゃろう。」

「ガンダルフっ!!?」

「ほら来たぞ。」


ガンダルフは笑みを浮かべ入り口に立つ者をフロドに見えるように退く。
入り口に立つのは黒く長い髪を結い上げた美しい少女。
彼女は部屋に入ってくるとフロドに向けて花の様な笑みを浮かべる。


「始めまして。フロドさん。私はと言います。」

「ぁ‥始めまして。‥えっと様あの…」

「あ。敬称とかいりませんよ?私年下ですから。」

「ぇ。でも…。」

「フロド。は此処の主エルロンドの養女なんじゃ。彼女はハーフエルフでの。まだ19歳じゃ。」

「だから普通に話してくださいv」

「あ…うん。よろしく。」


ガンダルフとの言葉にフロドもまたにっこりと笑みを浮かべた。
















「「フロド!!」」

「メリー!ピピン!!」


それからすぐにフロドは他のホビット達に会いにいった。
三人でギュッと抱き合い踊りあう。
とサムは少し離れて笑みを浮かべている。


「あっ〜!!」

もおいでよvv」

「あはは〜。まぁまぁ感動の再会を邪魔しないよ〜。」

「邪魔なんかじゃないよ!!」

「そういえばストライダーは?」

「此処にいるよ。えっと…なっていったっけ?」

「指輪の会議が開かれるの数日後に。」

「そっか…指輪は裂け谷まで運んだ…僕らもようやく帰れるんだ…。」

「フロド‥。」

「村へ帰りたいな‥。」


少し寂しげに話すフロドには苦笑する。
彼が村へ帰ることになるのはまだずっと先のこと。
これから指輪の脅威に晒されながらも指輪を捨てる旅に出るのだ。
それを思うとは居た堪れなくなりフロドをギュッと抱き締める。


「っ!?さん?」

「きっと村に帰れるよ…。」

「はい…。」

「フロドだけずるい〜。」

「僕らも!!」

「あっちょっとあんた達っ!?失礼ですよ!!」


メリーとピピンは案の定フロドとに飛びつく。
それに焦ったのはサムだ。
4人の小人と一人の少女の楽しげな声が響いた。
その様を部屋にて眺めていたガンダルフとエルロンド卿は眩しげに瞳を細める。


「ホビットとは強いものだな。」

「だが、フロドには二度と消えぬ傷が出来てしまった。わしはもうフロドを苦しませたくない…。」

「だが、指輪は此処には置けない。」

「………。」

「我々もまもなくこの地を発つ。その後は如何する?人間に頼るのか?それともドワーフに?」

「………何処に居ても闇の力は世界を覆うじゃろう。」

「……は…。あの子も連れて行く。」

「‥それはが決めることじゃよエルロンド。」


指輪の脅威を感じさせない穏やかさで裂け谷に柔らかな風が吹いていた。
会議まで後数日。
































後記

フロドやっとおきましたvv
かなりここら辺大雑把ですが;;次は指輪会議かな‥。
それともサブストーリーかなぁ…どうしょう;;




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