守りたい者
CHANGES DESTINY...
【10】
ボロミアだっ!!生きてる!動いてるぅ!!
生でボロミアが!!
「殿?」
「はっはいぃ!!」
遠い彼方に思考が行っていたはボロミアの声に可笑しな声で返事をする。
彼はそんな彼女の反応に噴出し笑みを浮かべる。
「貴女は本当に人間のようだ。」
「あ…そうですか?まぁ最近気づいたんで。」
「最近?」
「う〜ん…。」
此処で自分が異世界から来たとか言っていいものか?
「自覚してなかったんです。お父様に言われて気付いて。私身寄りが無いんです…それで。」
「そうだったのか。すまない‥。」
ボロミアは彼女の口ぶりに何事か案じたのかそれ以上は聞いてこなかった。
はボロミアの隣を歩きながら彼を見上げ笑みを浮かべる。
「そういえばボロミアさんはゴンドールの方なんですね。」
「あぁ。殿はゴンドールに来た事は?」
「ないです。闇の森と此処しか…。」
「そうなのか…それでは何時かご招待しよう。」
彼は優しく笑みを浮かべ彼女の頭を撫ぜる。
もまた満面の笑みを返す。
「本当ですか!!わぁいvv」
「っ!!」
「にょあぁ!?」
二人の間に飛び込み彼女をギュッと抱き締めるの金の麗人。
「れっレゴラス??如何したの?」
「エルラダン達の元に言ったって聞いて心配になってね。」
「ハハ;;」
「殿。此方は?」
「あぁえっと。レゴラスです。彼は闇の森から来て…」
「貴方はゴンドールの方ですね。」
「えぇ。」
「エステルは知ってるのかな…。」
「なんでしょうか?」
「いや。私はレゴラス。よろしく。」
彼はを抱き締めたままボロミアに笑みを浮かべる。
ボロミアもややレゴラスに驚きつつも丁寧に礼をする。
は何とかレゴラスから離れようともがきつつ今だ自分を抱き締めているレゴラスを見上げる。
「レゴラス!今ボロミアさんをご案内してるの!だから離して!!」
「せっかく君を迎えにきたのに?」
「ガンダルフと話してるんじゃなかったの??」
「もう飽きてしまったよ。」
「う〜〜…。」
「はぁ。分かったよ。なるべく早く部屋に戻っておいで。」
「………うん。」
「(なんだい今の間は‥)それではボロミア殿失礼します。」
「あっはい。」
を離し、歩き出したレゴラスの後姿を見ながらボロミアは半ば呆然としている。
「大丈夫ですか?」
「あっあぁ;;…エルフというのは…。」
「レゴラスとお兄様たちが変わってるだけですから;」
「そっそうか;;そういえばエルフは長命と聞くが…殿も?」
「敬称はいりませんよ。私多分ボロミアさんより年下ですから。」
「…失礼ですが…。」
彼が問いかける前にさちはニッコリと笑みを浮かべ。
「19歳です。」
「あっ…そっそうですか;いや…。」
「もしかしてもっと幼く見えます?」
「いやそんなことは;」
見るからに焦りだしたボロミアに苦笑しつつ隣を歩く彼を見上げながら話す。
「だから敬称も敬語も要りませんよ?私のほうが年下なんですし。」
「ですが…。」
「ね?」
「…そうか。分かった。」
「うん。」
念を押して言ってくるに彼も渋々承諾する。
すると、彼女は少し前の部屋へ駆け出していく。
「此処がボロミアさんの部屋です!」
扉を開け彼を招き入れる。
ボロミアは部屋へ入る時にそっと彼女に囁いた。
「私にも敬称はいらない。これからよろしく。」
「うん!それじゃあボロミアまた明日ね。」
は意気揚々とまだエルロンド卿達がいる可能性のある広間へ歩いていった。
広間へ入ると行き成り見た目そっくりな美麗なエルフが抱きついてきた。
「あぁ!心配していたんだよ!!」
「あの男に何もされなかったかい!?」
「なっ!?おっお兄様;;」
両側からぎゅうっと抱き締めてくる双子に動揺しつつ目前で震える父を見る。
「おっお父様?あの…。」
「はあんなオヤジが好みじゃないよね?」
「私達の様に若い方がいいよね?」
「あ〜…(実際ボロミアの方が確実に若いきが…)」
一人思案していたの目の前に立っていたエルロンド卿はあらん限りの声をあげた。
「お前達はいい加減にせんかっ!!!!を離さぬか!!」
「「わぁ!?」」
目も眩む速さで双子を蹴り飛ばしを自身の腕へ治めると彼女を抱えさっさと部屋を出て行ってしまう。
「「〜。」」
「おっお父様?」
「今度からお前の部屋には警備の者をつけよう。」
「えぇ!?」
「あいつらは何をするか分からん。」
目の据わったエルロンド卿に何も言えないなのだった。
その夜から彼女の部屋の前には数人の警備が立った事は言うまでも無い。
後記
レゴラス暴走・・そしてエルロンド卿までっ;;
あんまりボロミアと話せなかった(泣)
さてさて次はフロドがお目覚めですよv
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