MATRIX-5
THE DREAM AND ACTUAL GORGE
【 5 】
「トリニティ!!」
「!!」
感動の再会と言わんばかりにひしっと抱き合う二人を横目にモーフィアスはセラフの側へ近寄る。
「預言者は如何言っていた?」
「これに預言者からのメッセージが入っています。」
「そうか…ありがとう。」
セラフからディスクを受け取るとそれを懐になおしつつ何事か楽しげに話す達を見やる。
と、其処へネオが近寄ってくる。
「はどうなるんだ?」
「彼女は私達が預かります。」
「そうか…。それなら安心かな…。」
トリニティと手を繋いだはニコニコと笑みを浮かべている。
それを見て不意にモーフィアスが疑問を口にする。
「そういえばは一体何歳なんだ?」
「は?」
「あんた何言いだすんだ…;」
間の抜けた声を出した後やや頬を膨らませモーフィアスを睨む。
「モーフィアス!人を何歳だと思ってたわけ?」
「……14、5歳か?」
「っ!!?」
はフルフルと震えだし声を荒げる。
「失礼なぁ!!れっきとした19歳ですっ!!」
「「「「えっ!?」」」」
「えって…セラフまでッ。」
珍しくセラフまで声を上げたことに流石に凹む。
日本人は童顔なんだよぉ…
身長が低いせいでよけいに幼く見えるんだけど。
「でっでもはすんごく可愛いわよ?若く見られるのはいいことよ?」
「どうせトリニティみたいにセクシーじゃないもん。」
やや涙を溜めた瞳で下から彼女を見上げる。
それにトリニティはう”っと声を漏らすと彼女をぎゅっと抱きしめる。
「あぁもう可愛いっ!!?」
「………酷い。」
其処へモーフィアスとネオもなだめにかかる。
彼女の言動もその外見に相成って幼く見せている要因だろう。
「そうそう。にはセクシーよりも可愛いい方が似合ってるよ?」
「………どうせセクシーが似合わない女だよ。」
「いっやそういうわけじゃ。」
「悪かった…そんなに気にしてるとは思わなかったんだ。」
「もういいよ。どうせ童顔だもん。」
その言動と行動も十分子供っぽいと皆が思ったことは言うまでも無い。
するとはトリニティの腕から離れセラフを見つめる。
「セラフも私のこと子供って思ってたでしょ?」
「………えぇ。」
「……………。」
「?」
「う〜……。」
彼が問いかけるとは急に走り出して彼の胸に飛び込む。
咄嗟の事でバランスを崩しかけたが、其処は流石に彼女をしっかりと抱きとめる。
それを見て瞬時に黒いオーラがでるトリニティと複雑な心境のネオ。
「どうしたんです?」
「正直に言ってくれてありがとう。」
「いいえ。さぁ帰りましょうか?」
「うん。」
はセラフの差し出した手を握ると三人を振り仰ぐ。
「それでは我々は戻る。」
「それじゃあな。。」
「また、来るわね?それまで変な人について行っちゃ駄目よ?」
「トリニティ私そんな子供じゃないよ…。うん。三人ともまた来てね?」
「えぇ。」
「じゃあな。」
言葉を交わすと三人は店を出て行く。
暫し彼らの出て行った扉を見つめた後に隣に佇むセラフを見上げる。
「帰ろうか。」
「そうですね。」
微笑むに彼もまた優しく笑みを返し奥の扉へと入っていった。
ネブカドネザル号。
無事船へ戻った三人は早速ディスクを再生していた。
「預言者の話が本当ならはマルチタイプのプログラムだな…。」
「つまり私達と同じようにロードして様々な能力を使えると言うの?」
「そうなるな。」
「と言う事は俺達に適合する事がにも出来るということか…。」
「そうだな。それ以外にも繋ぐ者とあるが…これは人間と機械をと言う意味なんだろう。」
「繋ぐ者…か。」
「ある意味第二の救世主ね。」
そう言うとトリニティは少し考え込む。
「私達と同じ事が可能なら彼女のデーターで…服とかも出せるってことよね…。」
「トリニティ?」
「フフ…それなら次に行く時に色々持っていかないと…。」
何やら笑みを残していそいそと自分の部屋へ戻っていくトリニティの姿に声を掛けそびれたネオは呆然としていた。
モーフィアスは溜息を着くとネオの肩に手を置いた。
「気にするな。妹が出来たみたいで嬉しいんだろう。」
「そっそうか…。」
トリニティの意外な一面を見てしまった…。
「かくゆう君も相当に彼女を気にいっているようだがな。」
「ハハ…。」
確かにには誰しも惹きつける何かがある。
自分もまるでを妹のように見ている。
トリニティほどシスコン気味では無いけれど。
あのセラフでさえには笑みを返していたのだ。
次に行く時は自分も何か持って行こうか等と本気で考えるネオの姿があったとか。
後記
何やらセラフとラブラブ気味(笑)
それにしても私が書くとトリニティ姉さん危なくなるなぁ(汗)
まぁネオも似たようなもんかも;;次はどうしようかなぁ‥。
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