間章
■ 間章弐・新しい捜査メンバー ■
この間章弐は1月1日の午後。
捜査本部でLと対面した南空ナオミとの会話です。
本連載とはあまり関係が無いので飛ばして読んでも構いません。
ストーリーを楽しみたい方はどうぞ。
「貴方が…L。」
「お久しぶりですね南空ナオミさん。」
南空ナオミは端正な顔をこれでもかというほど驚きの色に染めてLを凝視している。
そしてLの腕に抱かれている少女、へと向けられる。
は思わず苦笑するとLから離れようと腕を退かそうとするが。
「ん?どうしました。」
「やっ…あの…L。」
「はい?」
ニコニコと笑いながらぎゅっと抱き締めてくる彼には何も言えなくなった。
「えっと…何か質問はありますか南空さん。」
Lとの姿にただただ呆然としていた南空はの言葉に改めて彼女を見た。
「えぇ…特に…ないです。貴女の言った通りなら私は貴女に助けられた事になりますよね?」
「助けたなんて大袈裟です。私は…私がやりたい事をしただけですから。」
穏やかなの笑みに南空も少し笑った。
レイが亡くなってから始めての笑みだった。
「今の貴女は全くの一般人です。ですので基本的にワタリと共に行動してください。」
「分かりました…。キラ…夜神月はどうするんですか?」
「先日大学の入学試験で彼を見てきました。やはりが言った通りですね。」
「大学…まさか貴方も?」
「えぇ。入学するつもりですよ。も一緒に。」
「………そうですか。分かりました。貴方に付いて行きます。L。いいえ…竜崎。」
「はい。ありがとうございます。」
は二人の会話を聞きながらBの事を考える。
1月21日を過ぎ、彼の安否を気にしていた。
「。Bですが…」
「!!」
「彼の安否を調べました。……23日現在彼は生きています。上手くキラから逃れたようです。」
「そっそっか…よかった…。」
「B?まさか…ビヨンド・バースディ?」
「はい。私の知っている未来では彼は1月21日にキラによって殺されているんです。」
「に言われて彼の顔写真と名前に細工をしました。どうやらキラが見る前だったようですね。」
「彼を助けたんですか…。」
「彼のした事は許せ無い…でも…彼の生い立ちを考えると…。」
「は優しいですからね。」
「そうじゃないよ。私は彼に自分と似てる所を感じたから。」
「…………。」
彼女を抱いたままソファに座ったLはを見つめ思案する。
南空ナオミは向かいのソファに座りながら二人を見ていた。
「改めて貴方を見ているとLとB似ています。いえ、Bが貴方に似ているんですね。」
「そうでしょうね。彼は私のコピーとして育てられましたから。」
「……。」
詳しく聞いていいのか分からず南空は視線を外した。
「えっと。今後について説明しなくていいの?」
「あぁ。そうでした。今後私と、二人で夜神月を観察します。その後は第二のキラの出現に合わせて捜査方針を変えて行きます。」
「では大まかには決まっているんですか?」
「はい。ただ、状況により変更する可能性があります。」
「分かりました。」
南空から視線を戻してLはまたを見つめる。
恐らく先ほど彼女が言った言葉を考えているのだろう。
黒い瞳に見つめられては思わず俯いてしまった。
「。」
「なっなに?」
「……話し難いのなら後で聞きます。」
「………うん。」
気遣う彼の言葉には頷いた。
そんな二人を見ながら南空は小さく呟く。
「あの…お二人は…。」
南空の言葉にLは今まで一番の笑顔を見せた。
心なしか顔色すらよくなっている気がする。
「彼女は私の恋人です。」
「そっそうですか…。」
BB事件で間接的とはいえLと接している南空は身を乗り出して嬉々として彼女との馴れ初めを話すLに思わず仰け反りながら返事をした。
確かにLとB似ている風貌だが行動までそっくりだとは思わなかったようだ。
テーブルの上に置かれた沢山のお菓子と砂糖をたっぷり(とはいえゲル状になるほどではないが)
そして今はを足の間に座らせている為確認しづらいが両膝を立てた座り方。
当時彼女が思いっきり”引いた”人物の恋人。
南空は捜査を一瞬忘れを見つめていた。
それを見ていたLは何を勘違いしたのか片手での頭を引き寄せ自分の胸に押し当てる。
「えっL??」
「南空さん。を見すぎです。」
「は…?あ…すいません。」
思わず間の抜けた声を出してしまった。
南空は苦笑しながらLとを見つめる。
「…(この人達と共に捜査をして必ずキラを…)」
その後余りに緊張感の無いLの行動の数々に南空がドン引きしたのは言うまでも無い。
後記
南空さんとお話を。
BBの方での南空さんのリアクション最高でした。
今回は会話だけで、ストーリーに余り影響しないでしょうね。
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