DEATH NOTE
Six Story
「今は月さんを監視してるんだね…。」
はベットの上でLの膝の上に乗ったまま今の現状と今後の対策について話し合っていた。
「の見た漫画の通りに進むのなら、監視の意味は余り無い事になりますね。」
「うん。月さんはカメラの死角を突いて来るからね。」
「まず。キラは夜神月ということは分かりました。ですが検挙には物的証拠が必要です。」
「映画みたいに捜査本部の人達がデスノートに触れれば死神を確認する事が出来る。」
「まずはデスノートを此方の物にする必要がありますね。」
「でも月さんがデスノートを手放すのは…。」
「第二のキラが現れてから…ですか。」
「ん〜〜…聞く限りじゃもうレイさんは殺されてるんだよね?」
「えぇ。」
「という事は次に死んでしまうのは…南空さん。」
は思案気に首を傾げふと気づく。
彼女が見たデスノートは漫画と映画。
二つの作品は微妙な違いがある。
「あ!…映画と漫画じゃ少し違うんだけど…月さんは今大学生?あと彼女さんは?」
「あぁ…彼は今年大学に入学します。また、特定の女性との付き合いは無いようです。」
「それじゃあほぼ漫画通りに進んでるってことかぁ‥。」
「今はこのままの流れつまりの言う漫画通りに進んだほうが得策でしょう。」
「でも…。」
「行動を起こすのならば第二のキラが出現してからです。」
「でもL…そしたら‥。」
「…貴女が気に病む事はありません。」
「ッ…。」
はLの言葉に眉根を寄せ哀しげに瞳を伏せる。
Lは背後から彼女の腰に腕を回しぎゅっと抱き締めた。
「L…。」
「人は神ではない。全ての人を救う事は出来ません。…少しの犠牲は他に多くの命を救う為です。」
「うん…分かってはいるんだけど…ね。」
割り切れないや。と寂しそうに笑うにLは胸が締め付けられた。
「でもL…。」
「はい。」
「私はLが本当は一人でも多く助けたいって思ってるの知ってるし…。」
Lは彼女の言葉を聞きながら小首を傾げる。
「Lが優しい事も知ってる。でも、貴方の言動は回りに誤解を招いてる…と思う。」
「そうでしょうか。」
「漫画でも映画でも見て思ったんだ。Lってもしかして凄い人見知りする?」
「……そうかもしれません。私は…が居ればいいです。」
「ん……(やっぱり人見知りなのか。)」
は彼の言葉に思わず苦笑した。
「とにかく!Lが本当は優しい人だって捜査本部の皆さんにも教えてあげないとね!」
「……。」
「ん?」
彼女の笑みがとても温かで。
Lはまたもや涙腺が緩みかけた。
それを誤魔化すかの様に彼女を抱く腕に力を込めた。
そこでふとが顔を上げ彼を見上げる。
「って…L…。」
「なんですか?」
「…どうして…服着てないの…?」
「風呂上りですから。」
「そっそっか!?服着ないと風引いちゃうよ?」
ベットに放られたままの白いシャツに気付いたはそれを取ろうと手を伸ばす。
が、背後から伸びたLの腕に引っ張られる。
「L?]
「まだ、いいです。」
「でも…ッ!」
「もう少し‥このままで。」
不意には気づいた。
確かに彼を幼い頃から知っていて自分は弟の様に思っているが。
彼はどうなのだろう?姉の様に思ってくれている…?
「L。あの‥Lは私の事どう思ってるの?」
彼の年齢が自分よりも上になっている事を考えて、余り子ども扱いし過ぎるのは失礼かと考えたようだ。
Lは彼女の言葉に一瞬驚いた様に瞳を見開き、そしてニヤリと笑った。
は見た事の無いLの不気味な笑みに思わず身が跳ねた。
「勿論。愛しています。」
後記
南空さんは助けられない…ですよねぇ。実は映画通りに進むか(こっちの方が早いし。)
原作通りに進むか悩んでます。後で変えるかも(原作5巻までしか読んで無いし。)
ここでようやく主人公さんがLの事を意識…するかなぁ?
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