DEATH NOTE




































Three Story

Lと夢の中で会うようになってあれから10日が経った。
昨日会ったLはもうすっかり青年になっていた。
私は今夜も会えるだろう彼の事を考えるだけで知らないうちに顔が笑ってきてしまう。
隣を歩いていたセラフが不思議そうに首を傾げた。


「何かいい事でもあったんですか?」

「え?」

「最近機嫌がいいですよ。。」

「そっかな…。」


私達は鍵を使って日本に来ていた。
久々の自分の国の香りに懐かしくてきょろきょろと辺りを見渡してしまう。


「…買い物は一通り終わりましたね。」

「うん!あっ…ちょっと本屋さんに行ってもいい?」

「えぇ。」


私セラフに声を掛けて通りに合った大型書店に向かった。


「ん―…」


日本を離れてから大分経っていて流行等全く分からいけど。日本語ってだけで嬉しい。
苦笑しながら好きな作家の小説を数冊取り歩いて行く。


「漫画…かぁ。見てないなぁ…。」


元々少女漫画は余り読まないので通り越して少年漫画の本棚に向かう。
昔読んでいた漫画を見つけつい手に取ってしまう。懐かしいなぁ。
少し歩いて、ふい視線に入った題名が気になった。


「デスノート…?」


妙に引かれる名前に本を手に取る。
ふと上を向けば人気の漫画なのか漫画の説明やキャラクター解説がイラスト付きで張られていた。
どうやら映画化もされているらしく同じようにポスターが貼られている
私はその紙を見て愕然とした


「えっ…L…?」


自分の知っているLより幾分年齢が上な気がするが彼はどうみてもLだ。
というより書かれている紙にLと名前まで書いてある。
こんな特徴的な人間違えるはずが無い。


「うそぉ…。」


どうやら原作の漫画は完結しているらしく私は逸る気持ちを気持ちを押さえ全巻手に取った。
会計を済ませて隣接しているDVDコーナーに向かう。


「あった…。」


先ほどのDEATH NOTEの映画版のDVDを見つけてそれも迷わず購入した。
訝しげなセラフを引っ張って私は慌てて家に戻った。

























「そんな…嘘…でしょ…。」


デスノート全巻読み終わり、私は言葉も無かった。

夜神月が拾った死神のノート。
罪人達を裁き新世界の神になろうとする月=キラの存在。
世界一の名探偵L、そして彼の死。

急いで映画も見終わり、Lの死という変わらない結末に更に血の気が引いた。


「Lが…死ぬ?」


何で。どうして?どうしてLが…。


漫画を見る限り彼がキラ事件に関わるのは25歳の時。
今私が会っているLはまだ17歳の彼。今夜会えば18歳になっているはず。


「助けなきゃ…Lを助けないと。」


DVDをそのままに漫画を再度読み直してみる。
少しでもキラの罠・彼の考えた事を詳しく理解する為に。


「…でも。この事をLに伝えても信じてくれるかどうか…。」


基本的にLは物理的に証明出来ない事や理論の意に叶わないことは信じないタイプだと思う。
説明するにしても。


「時間が…足らない。」


私はLの居る世界に長い時間存在することが今まで出来なかった。


「L…。」

























後記

世界の相違点。だからこそ彼を救う道が見つかる。
次はどうしましょう。L視点かな。
この連載は主人公、L視点で書く時が稀にあります。




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