DEATH NOTE
Twenty Story
「親睦を深めるためにテニス…か。僕の実力知ってて言い出したのか?」
「大丈夫です。私はイギリスのJr.チャンピオンだったことがあります。」
「流河ラケット忘れてるよ。」
「あぁ。すいません。ありがとうございます。」
「………(わざとらしいぞ。)」
二人の後を走りながら追い掛けてきたを月に見せ付けるかのように抱き締める。
月はそ知らぬ顔でチラリと見ながら心中で唇を噛んだ。
はLから離れて律儀に頭を下げると月に声を掛けた。
「月さん。おはようごうざいます!」
「おはよう。」
身長の低いは必然的に見上げる形となる。
月は微笑むとそっと彼女の頭を撫でる。
「月くん。に触らないで下さい。」
「ひゃ。」
そんな二人を見ていたLは堪らないとばかりにの腕を引っ張りぎゅっと抱き締めた。
声音が低い為すぐに彼が不機嫌だと分かる。
「……流河…僕とは友達なんだからそんなに目くじら立てる事ないだろう?」
「友達だろうと何だろうと、に触れていいのは私だけです。」
「……(こいつ…。)」
「あっあの…試合しないの?」
険悪になりつつある雰囲気を察してが声を掛けると二人はぱっと彼女を見る。
妙な時だけ反応が同じな二人に彼女は少し苦笑した。
「そうでした。…では6ゲーム・1セット先取したほうが勝ち、でいいですね?」
「あぁ。」
抱き締めていた身体を離して正面を向くとの肩を掴んで、大きな瞳で見つめた。
「。絶対に勝ちますから見ていて下さいね。」
「うん!頑張ってね流河。」
「はい。の応援があれば楽勝です。」
二人の会話をコートに向かいながら聞いていた月は引く付く米神を押さえている。
Lはまだの肩を掴んだまま小首を傾げて上目で見つめている。(甘える際の定番だ。)
「。。私が勝ったら(勝つに決まってますが)」
「ん?」
「からキスして下さい。」
「え!?」
ゴツッ。
「だっ大丈夫か月?」
「………(流河め。)」
コートに居た月が手持ち無沙汰で手の中で回していたラケットをLの衝撃的な発言で滑らせて頭にぶつけていた。
思わず近くを飛んでいたリュークが声をかける程の景気のいい音だった。
はというとLの言葉に頬を染めて困った様に眉を寄せていた。
「ええっと…。」
「駄目…ですか?」(きゅるん)
「う…(かっ可愛い…。)」
悲しげに八の字に眉を下げるLを見ては意を決して頷いた。彼女はLにはかなり甘い。
「…ぜっ善処します。」
「ありがとうございます!それじゃあ行ってきます。」
「頑張ってね!」
ぱぁっと笑みを浮かべるLにもにっこりと笑うと彼女はベンチへ向かった。
コートへ立ったLと月は互いを見合い徐にLがボールを勢い良く打った。
「!」
「うほっ」
バシンっという音と静かに転がるボールを見つめは息を吐いた。
「…(L本気だなぁ…)」
驚いた様に瞳を見開いていた月は少し引きつった笑みを浮かべてLを見た。
「おいおい‥流河いきいなり本気かよ。」
「先手必勝です。」
「(ああ、そう‥)」
後記
今回は短めで。テニスの内容を書くのがメンドイ(爆)のですが。
どうしましょうかねぇ。
因みになんだか月さん突っ込みが多い気がします。気のせいでしょうかね。
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