DEATH NOTE




































Seventeen Story

正直驚愕した。
自惚れでは無いがこれでも容姿はそこそこなので女子に告白位された事はある。
それでも自分自身の心臓を鷲掴みにされるような衝撃を受けた女性は後にも先にも彼女一人だ。

それ程彼女は僕にとって衝撃的だった。


。」

「どうしたんだぁ月?」


相変わらず僕の部屋では死神のリュークがだるそうにベットで寝ている。
恐らくテレビを見ているのだろう。
片手にポテトチップを食べながら此方を見ている。

嗚呼。
ベットに滓を零すなってあれほど言ってるのに…。
余談だが死神は基本的に何でも食べれるらしい。

嫌。それより今は彼女…の事だ。
何度も確認したが彼女の寿命はやはり見えないようだ。
ということは考えうるのはデスノートの所持者…。
だがそれも無いとリュークは言う。
信じていいかかなり微妙だがリューク自信不思議そうに見ていた事から事実だろう。


「…流河と…か。」


まさかとは思ったが本当に恋人同士だったとは。
流河…自分をLだと名乗るあの男の…。
彼女の様子から察するにもあの男を好きなのは分かる。
流河に至っては溺愛と言ってもいいレベルだろう。


の事でも考えてんのか?」

「…五月蝿いぞ。」

「ククク。流石の月もお手上げか〜?」


僕はリュークの言葉に唇を噛む。
確かに奴の言う通りだった。

僕はありえない攻撃を食らったのだ。嫌。ある意味運命かもしれない。

流河の事を話す時の姿。
素直に此方に向ける笑み。
柔らかい雰囲気。
その笑みや声音、唇が全て流河に向けられていると考えるだけで頭の中に靄が溜まり腹の中が沸立つ。

こんな感情僕は知らない。


「まさか今だなんて。それも相手は…。」


流河 ( ) の恋人。


「だが、ある意味これも運命か?」


Lとキラ。
対峙しなければ彼女とは出会えなかっただろう。

信じる正義の為なら何を犠牲にしてもいいと思った。
あくまで僕の正義は絶対だからだ。
だが彼女はデスノートでは死ぬ事は無い。

それはつまり彼女が新世界の神となる僕にとって最も理想的な相手なのでは無いか。

理知的過ぎず計算高く無い。
純粋な彼女。
それでいて博識な面もある。
それ以上に彼女の雰囲気だ。
柔らかく、温かい。
容姿はそれ程問題ない。別に僕は面食いじゃない。
幼い印象の愛らしい顔に小さな身体全て完璧だ。


「そうだ。彼女こそこの僕に相応しい。」

「でもはLの女だろ?」

「Lが死ねば問題ない。」

「オホ。怖いな…お前。」

「そうかな?至極単純な事だと思うよ。新世界の神である僕に相応しい彼女こそ僕の物になるべきなんだ。」

「……(人間って面白。)」


夜神月、奇しくも彼の初恋が彼自身を追い詰めるとは聡明な彼にも予想出来なかった事だろう。
運命の歯車はしっかりと廻り始めている。

本来あるべき未来の輪から外れた歯車が。





















後記

今回は月さん視点でずっと書いて見ました。
うちの月さんはキモイ+爽やかです(笑)
主人公さんへの愛は純真ですがやはりキモイト…。




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