DEATH NOTE
Twelve Story
「んんっ……ま…って。」
「待てません。」
息継ぎに離れた唇から漏れる吐息も言葉も飲み干すように唇を重ねる。
力が抜けて抵抗が緩くなったを見てLは掌を服の中に差し入れた。
ピクリとが震える。
「ふ…!…やッ。えっL…んぁッ。」
「………。」
唇を離して首筋に吸い付きながら耳元で囁く。
耳朶を柔く食んで舐め上げる。
「私は子供じゃありません……を愛する一人の男です。」
「ふぅッ……ぇる。」
顔を上げて切なそうに眉を寄せるLを涙の潤んだ瞳で見上げる。
大きな体。強い力。Lは男の子じゃない男の人なんだ。
良く良く考えれば自分にとって数日でも彼はその間何年もの月日を生きている。今では自分よりも年齢は上だ。
幼い頃から知っているからといって彼は子供ではない。ははっきりと自覚した。
押さえつけながらもLはそれ以上先に進めようとはせず彼女の髪を撫でながら見つめている。
私は…彼を助けたい。彼を幸せにしたい。私はLが大切で、Lが大好きで。
それは彼を弟だと思っていたから?
『貴方の人生を彼に賭けるのなら絶対に助けて幸せになりなさい。』
オラクルの言葉が頭をよぎりは瞳を閉じた。
緩んでいたLの腕からそっと片手を抜いて彼の頬に当てる。
「L…私…忘れてた。あなたは私の弟じゃなくて一人の男の人なんだね。」
「。」
「私はLを助けたい。Lを幸せにしたい。あなたが大好きで大切だから。」
Lはの掌を自身の掌で包む。
自分の手を覆う骨ばった大きな手に、やはり彼は男なのだと再確認する。
「私の想いが恋愛感情か分からない…始めてだから。でも…Lは男の人だって思う。」
彼女が始めて自覚した"男性"。友情、家族愛、親愛とは違った感情で彼を見ている自分。
自分より大人だと感じていたの幼さの残る言葉にクスリと笑った。
「私よりの方が子供ですね。」
「面目ない…。私男の人と付き合った事って無いんだ…。」
クスクス楽しげに笑うLには頬を膨らませた。
「私もが始めてです。」
「そうなの?」
「はい。言いましたよね。私は子供の頃から貴女しか見ていないと。」
彼の笑みには頬を染めて目を逸らした。
「が始めて男だと認識した。……自惚れてもいいですか?」
頬を包み瞳をあわせてくるLには頬を染めたまま小さく頷いた。
不意にワタリの言葉が思い出させる。
『ゆっくりとこの想いを育てていけばいい。』
「…。」
「L。」
ようやく繋がった想いに二人は自然とキスを交わした。
軽いリップ音を響かせて唇が離れる。
身体を離したLを見ては起き上がろうとした。
「。」
「ふぇ?」
「これで恋人同士になりましたし。」
「うん?」
恋人という言葉には恥らう。
「身体も繋げたいです。」
「ぇ…。」
元々Lは自分の思った事をはっきりと口にするタイプだ。
それは言い事だが悪い事もある。
彼の場合欲求をそのまま口にしてしまうことだろう。
は思わぬ言葉に固まった。
「いい加減童貞を捨ててもいいでしょう。」
「ええええええっLッ!!?」
「勿論以外の女性では勃つモノも勃ちませんし。」
「ちょっと待ちなさいッ!!まだ早いです!!」
「早くありません。むしろ遅いです。」
「こういうのは順序があるでしょう!」
「安心してください。手順は分かっていますし行為自体は学習済みです。」
「やだぁああ!」
徐々に寄ってくる彼には思わず本気でLを投げ飛ばした。
ドカッと鈍い音が響いてLがベットの下に落ちる。
フルフルと震える腕がベットの淵に捕まり頭を押さえたLが顔を出した。
「……痛いです。」
「自業自得です!」
後記
ようやく恋人同士に昇格?
それにしてもやはりうちのLさんは変態かもしれない。
うん。もうこれは変態決定だろうなぁ。
※この作品が気に入って頂けましたら拍手・コメントお願いします↓※

