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戦乱の世の花
□ 第九話 □
「…………。」
それにしても…何故は伊達の夢を見たのだろうか?
やはり彼女が未来から着た事と関係しているのやもしれん。
しかし……
「なにをしておる。」
ガラッ
「「ッッ!!!?」」
行き成り開いた襖から此方を訝しげに凝視してくる元就にと元親は硬直した。
今だ彼女を抱き締めたままの元親に彼にしがみ付いたままの。
二人は耳まで真っ赤にすると勢い良く離れた。
「もももももも元就さんッッ!!?」
「てってめ。勝手に開けてんじゃねぇ!」
「ふん。………それより…すまぬ。さち。」
「ぇ…?」
「先程の話。聞いてしまった。」
「あ…いぇ。いいんです。」
素直に聞いた事を謝る彼には微笑んだ。
「元就さんにも色々心配かけましたから。」
「…そうか。」
「で。なんか用かよ?」
「なんかとはなんだこのたわけが。」
スパンッ
「デッ!?」
まだ少し赤い頬で彼を睨む元親に元就は懐から出した采配で勢い良く叩いた。
顔を抑えた元親を無視し襖を閉める。
「伊達との同盟。どうするつもりだ。」
「あぁ…。」
「伊達さんと同盟を組めば戦をしなくてもすむんですか?」
「…休戦になるな。同盟となれば…。」
元親の隣に座った元就はの言葉に頷く。
元親は顎に手を当て思案しているようだ。
「元就。お前はどう思う?」
「…中国と四国は丁度織田軍と背後に九州・異教徒に挟まれている…な。」
「だろ?それ考えたらなぁ…。」
「?」
「北の一揆を沈め、武田・徳川を引き入れた伊達…か。」
「ともかくさっさと決める事でもねぇ。今日は派手に宴会でもするか!」
景気良く立ち上がった元親に元就は深い溜息をついた。
「全く…お前は…。」
「いいじゃねぇか。部下も付けずに着たんだ労う位よぉ。」
「………(先程までの伊達に対する態度は良いのか…)」
「んだよ?」
「別に…。」
んじゃあ野郎共にも知らせねぇとな。と言うと元親はの頭を軽く撫で部屋を出て行った。
部屋に残されたと元就は暫しの沈黙の後二人して見合ってクスリと笑いあった。
「元親さん元に戻りましたね。」
「そうだな。……あの木偶の棒があそこまで取り乱すのも珍しいが…それよりは…大丈夫なのか?」
「ぁ……。」
元就はそっと涙の後が残るの頬に触れる。
表情は余り変わらないものの心配気な彼に彼女は柔らかく笑んだ。
「ありがとうございます。私……元親さんにも元就さんにも会えてよかった…。」
「…。」
「これからもよろしくお願いします!」
「あぁ。」
微かに笑みを浮かべる元就にもまた笑った。
後記
もうちょっと四国続きます〜。次は宴会か…。
しかし…今後どうしましょうかね〜。どうやって絡ませようかな。
悩むっス!しかし最近チカちゃんが大型犬(ゴールデンとかラブ)に見える…何故だ。
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