= 3 =
PROGRAM OVERRULES A DEATH
Act.3----金髪の麗人はだぁれ?
「うん!此処がいいわね!きっと可愛い服があるよ!」
「えっエアリス…あの…本気?」
「当然!も協力してね!」
「ぇえ;;」
二人を引きずりエアリスがやってきたのはブティックだった。
クラウドは自身に起こりうる事を考え何処か顔色が悪い。
「ん〜。あっも好きなドレス選んでてね!私はクラウドに似合いそうなの探してくるから。」
「わっ私も着るの?」
「勿論!それじゃまた後で!」
颯爽とドレスを選び始めたエアリスの背をクラウドとは暫し眺めていた。
二人同時に溜息を付くと顔を見合わせる。
「……クラウド大丈夫?」
「……まさかこんなことになるとはな。」
「そうだね…女装って…あっでもクラウドなら綺麗になりそうだよ。うん。」
はフォローのつもりか笑顔でクラウドが如何に綺麗かを熱弁する。
クラウドは又も深く溜息を付いた。
「…男が綺麗なんて言われても嬉しくない。」
「ぁ…そっそうだね。ごめん…。」
「いや。いい。それよりもドレス着るんだろ?選ばなくていいのか?」
「あ〜…うん。でもドレスなんて着たことないからどんなのがいいのかな??」
「……………。」
クラウドはちらりと様々な色のドレスに視線を向ける。
はそんなクラウドを不思議そうに見ている。
「?」
「。好きな色とか…あるか?」
「色…?白とか青が好きだけど…」
クラウドは彼女の希望を聞くとまたドレスを物色し始める。
無言で行動する彼の後をは首を傾げながら付いていく。
彼は一つのドレスを手に取った。
淡い青に水の流れのような白のラインが斜めに入ったドレスだった。
袖の部分は同色のレースでノースリブになっている。
首元からビーズがあしらわれていて光に当たりキラキラと輝いていた。
ドレスの丈は前が丁度の膝辺りでサイドと後ろの丈がアシメントリーになっていた。
クラウドはそのドレスをに当てて頷いた。
「え?え??」
「これなんかどうだ?」
「これ…?」
はクラウドから受け取ったドレスを手に小首を傾げた。
クラウドは少し頬を染め横を向くとぼそりと呟いた。
「似合うと思う…。」
「ありがとう!それじゃあ着てみるね!」
は嬉しそうに花が綻ぶ様に笑うと試着室へと入っていった。
「あれ?は?」
「今着替えてる。」
「そうなの〜。あっそれじゃあクラウドこれを着てね!」
「……………はぁ…分かった。」
「着方分からなかったら言ってね。」
「あぁ。」
クラウドはエアリスに促されるままに試着室に入っていった。
エアリスはクラウドの隣の試着室にいるであろうに声をかけている。
「〜。着てみてるの??」
「あっうん。」
「あっそうだ!着替えとかないでしょ?似合いそうなの見てきてあげようか?」
「えっ!?あっごめん。お願いしようかな…。」
「了解!それじゃあちょっと見てくるね!」
エアリスの気配が離れる。
は試着室の中で自身が着ていた洋服を見てふと溜息を付いた。
「………。」
トリニティが作ってくれた服。
トシマに居た頃から大分たってるから…かなりくたびれてきちゃったかな。
「はぁ…。」
「。」
「あっ。なっなに??」
「着替えたか?」
「うん。一応…着方これで合ってるのかな;」
「その…ファスナーを…な。」
口篭る彼の意図していることに気づきは苦笑した。
「あっやってあげようか?ちょっとまってね…。」
「すまない…。」
試着室から出たは自身のドレスの着方は間違っていないか鏡を見てチェックしてから、
隣の試着室にいるであろうクラウドに声をかけた。
「開けても大丈夫?」
「あぁ。」
カーテンを開けてから中にいるクラウドを見ては絶句した。
彼の金髪に合わせたロングのウイッグが肩を隠し、
元々端正な顔立ちのせいもあってかピンク色のドレスが意外なほどに似合っていた。
何も言わない彼女にクラウドは狼狽したように疲れた声を出した。
「?」
「あっあぁごめん。うっわ。クラウド肌綺麗だね〜…っと。はい。出来たよ。」
「…ッ…すまない。」
ファスナーを閉めながらクラウドの肌の綺麗さに更に驚愕したの声。
僅かに頭を垂れながらようやくまともに彼女に体を向けた。
「「 ッ……。」」
互いの姿を見て二人ともやや頬を染め絶句。
「なぁに見詰め合ってるの〜?あっ二人とも着替えたんだね。」
「ッ…みっ見詰め合ってなんかないよ。ねっクラウド!」
「あぁ…。」
「うーん。にしても予想以上に可愛いですね〜クラウドちゃん!」
「………やめてくれ。」
「まぁまぁ!あっそれにも可愛い〜。よく似合ってるね!」
「ありがとう。エアリスも着替えないと!」
「うん!あっそうだ。洋服一応選んでみたんだけど…。」
「ありがと〜。見てみるね!」
はエアリスから洋服を大量に受け取り彼女を試着室へ送ってから手近の椅子に座った。
クラウドは動きずらそうにしながらも彼女の隣の椅子に座る。
「着替え…か?」
「うん。前の服…大事な人から貰った物なんだけど大分くたびれてきちゃったから。」
「そうか…ドレス。」
「え?」
「よく似合ってる。」
「ありがとう!クラウドに選んでもらえてよかったよ。」
「そうか。」
嬉しそうに笑う彼女にクラウドも微かに微笑んだ。
あれからブティックを出て、
エアリスから女性の歩き方をレクチャーされながらなんとかドン・コルネオの館にまで戻ってきた。
受付の男は女だけだと分かると態度をころりと変えてすんなり3人を中に通してくれた。
「さて…ティファさんを探そうか!」
「でも何処にいるのかな?」
「!いたぞ!!」
クラウドが駆け出した。
「ティファ!」
「ぇ?あなた…??」
「クラウド!声大きいよ!」
「クラウド!?あなた…?ええ??」
「…俺だ。」
「なんでそんな格好して…?其方は?」
「あっ始めまして。といいます。」
「でも無事でよかったわ。私はエアリス。よろしくね。」
律儀に頭を下げると穏やかに微笑むエアリスにティファは動揺しつつも笑みを浮かべた。
「始めまして二人とも!私はティファ。敬語とかじゃなくてもいいからね!」
「それより…どうしてこんな所に…。」
「それが…。」
「…オホン!それじゃあ私達、耳塞いでるね。さっ行こう!」
「あっうん。」
とエアリスは少し離れて耳を塞いでいる様だ。
ティファの簡単な説明によると、7番街に帰ったティファ達は怪しい動きをしている者達をみつけ
バレットが問い詰めるとドン・コルネオの名前が出てきた。
その真意を探るために単身此処へ潜入することにしたのだという。
クラウドは呆れたかのように大きく溜息を付いた。
「はぁ…全くティファは昔と変わってないな…無茶をする。」
「だって気になるし…それにバレットじゃ進入できないから…。」
「だからって一人じゃ危険だろ。」
「そうだけど…でも!4人の女の子の中から選ばれないと、コルネオと二人っきりになれないの‥だから…。」
その時不意にとエアリスがティファ達に近づいてくる。
申し訳なさそうには眉を寄せ、エアリスも一度謝罪した。
「ごめんね。聞こえちゃったんだけど…その4人の女の子が全員仲間だったら確実に話を聞きだせるんじゃないかな?」
「そっか!そうだよね!」
エアリスの言葉にティファは相槌を打つ。
だが、そこでクラウドが話に割り込んだ。
「駄目だこれ以上二人を巻き込むわけには…。」
「大丈夫だよクラウド。もし何かあっても私達なら切り抜けれるから!」
「…お前な…」
あっけらかんとしたの言葉にクラウドは頭を垂れた。
後記
いや〜しかし…このイベントセフィとかいたら笑っただろうなぁ…。
綺麗でも流石にガタイがよすぎるか…あっでもヴィンは綺麗そう(笑)
次はコルネオか〜…キモイなぁ。あ〜〜早くヴィン出したい!セフィも!!
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