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PROGRAM OVERRULES A DEATH
Act.2----蜜蜂の館
「それじゃあ話を整理するね!」
3人は2階のエアリスの部屋に行くとまずのことについて話し始めた。
はとりあえず自分の居た場所とここの相違点などを話した。
「はトシマって言う所に居て寝てて…目が覚めてみたら教会に居たんだよね?」
「うん。」
「夢遊病とか誰かが連れてきたとかが一番考えうるけど…でもトシマなんて町無いしね。」
「もしかして…違う世界なのかなぁって思ったんだけど…。」
「違う世界…か?」
「はい。ミットガルを知らない人が居ないほどの大都市なのに私は聞いたこともないし…。」
「あっがクラウドが落っこちてきた時にやってたのは魔法じゃないの?」
「魔法??魔法の概念は私の世界ではないよ。私のは特殊能力みたいなものだし。」
「うーん。これは本格的に世界が違うかもね。じゃあ星の概念も無いの?」
「星?って空の星?」
「ううん。私達が住んでいるこの星。」
「其処にあるものとしかの概念しかないと思う‥。」
「だが…。」
そこで不意に黙り込んでいたクラウドが話しに入ってきた。
「の容姿からしてもこの辺りじゃウータイの者に似てると思うが。」
「「 ………。 」」
ぽつりと言った彼の言葉にエアリスとは顔を見合わせた。
クラウドは二人の反応に首を傾げる。
「なんだ…?」
「あっいえ。初めて名前で呼んでくれたなって。」
「ッ……嫌なら。」
「あっそうじゃないんです。嬉しかったから。」
頬を染めそっぽを向く彼には慌てて訂正した。
すると今度はクラウドがぽつりと零した。
「それならも敬語をやめたらどうだ。」
「ぁ…うん。ありがとう。」
何処かふんわりとした空気の中エアリスは二人を見つめニコニコと微笑んでいた。
結局。は異世界から来てしまったかもしれないということで話は纏まり。(それ以外考えられないが)
とクラウドは一晩泊めさせてもらう事になった。
クラウドは明日、エアリスに七番街まで案内してもらうことになったようだ。
その夜。
クラウドはエルミナに言われたとおりそっと家を抜け出していた。
後ろ髪を惹かれる思いがなんなのか考えながら。
「………」
2〜3時間前に会ったばかりなのに。
離れたくない、なんて。
どうかしてる。
「お早い出発ね!」
「ッ!?」
「朝ごはんもまだだよ?」
クラウドの目の前には少し怒っている様子のエアリスと(その手には長いロッドがある。これで殴られれば痛いだろう。)
苦笑しつつも微笑むの姿。
「もぅ!案内するって言ってるのに。いつの間にか居なくなってるんだもの!」
「ご飯食べないとばてちゃうよ?」
はそういうと彼に近づき持ってきていた包みを渡した。
朝食のつもりらしい。中にはお手製のサンドイッチが入っている。
クラウドは大きくため息を付くと諦めたかのように勢いよく進んでいくエアリスの後に続いた。
その後しばらく新羅兵達と何度か戦ったもののそれも難なく突破してきた。
戦闘中が気になったものはクラウドやエアリスの持つ少し大きめのビー玉のような物。
「ねぇエアリスその玉なに?」
「あっこれはねマテリアっていうの。えっとね…回復とか魔法とか補助とか色々合って…。」
「武器やアクセサリーに装着すれば使える。」
「へ〜…便利だね。私にも仕えるかな?」
「それなら今度アクセサリーやさん行ってみようか?」
「偶に敵が落とすこともあるけどな。」
等と話しながら3人は七番街のゲート前の公園までやってきた。
「此処まで案内してくれて助かった。……。」
クラウドはエアリスに礼を言うと、視線をに向けた。
「ん?」
「もし…行く当てが無いのなら俺達の所に来ないか?」
「クラウド達の所?」
「あぁ。」
「あ…ねぇの所にチョコボはいる?」
「えっ?チョコボ…?」
二人が話していた時。
不意にエアリスがの肩を叩き話しかけた。
二人が彼女を見ると彼女は目前を通過していくチョコボ車を指差していた。
「ティファ!?」
チョコボ車に乗っている女性を見て反応を示したのはクラウドだった。
「なにしてるんだ…?」
「知り合いなの?」
「あぁ。幼馴染だ。」
「なんだか思いつめてたみたい…いってみましょ!」
「あっおぃ!」
エアリスはチョコボ車の後を追いかけて行ってしまった。
とクラウドはその後を慌てて追いかける。
しばらく走った後3人は一つの建物の前に来た。
その名も。
「『蜜蜂の館』って…」
「………此処か?」
「聞いてくるね!」
甘いコロンの香りや余りのネーミングに暫し固まっているとクラウドを放置してさくさくエアリスは客寄せの男の下へ向かって行った。
「すいません!此処にティファさんって居ますか?」
「おっ、ティファちゃんはムチムチの新人さんだよ。」
「そうですか…。」
「どういたしまして!所でお嬢さんうちで働かない?君ならきっとナンバーワンになれるよ!」
「結構です!」
エアリスが二人の下へ戻り、手に入った情報を話した。
とりあえずティファはドン・コルネオの屋敷にいるだろうと考えそちらに向かうことにした。
ドン・コルネオの屋敷に着くと門番の男がいる。
3人は屋敷の近くで様子を伺いどうするか話し始めた。
「私が中に入ってティファさんにクラウドのこと話してきてあげる!」
「駄目に決まってるだろ!」
「それじゃあ私が一緒に行けばいいんじゃ…。」
「絶対に駄目だ!」
エアリスの意見を一蹴りし、の提案を力一杯却下された。
眉根を下げたがクラウドを見る。
「それならどうするの?ティファさん…この間にもそのドンなんたらに何かされてるかも…。」
「だが…。」
「クラウドと一緒じゃだめかなぁ?」
「俺は男だからな。」
「あっ!!」
「どうしたの?」
「そうよ!クラウドあなたが女装すればいいのよ!」
「は?」
「ちょっエアリス?」
両手を叩いて満面の笑みで名案が浮かんだと喜ぶエアリスを他所にとクラウドは驚きで固まっていた。
「それじゃあドレスとか…ウイッグもいるわよね!ブティックに行きましょう!!」
「なっちょっ。おぃ!」
「………エアリス本気?」
「本気も本気!可愛くなるわよ〜。」
クラウドの腕を左で掴みブティックへ向かうエアリスには困惑気味だ。
エアリスはもう片方の腕での手を掴みずんずんもと来た道を戻っていった。
後記
何気にこのイベント好きなのですが、謎なのはクラウドの声。
いくら綺麗でも声でばれるだろーみたいな(笑)
次はティファ嬢登場です!
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