「ね―ソル?」

「あ?‥ッ!?なっ何だその顔は…」

「む。失礼な…」


は手にメイクボックスを持ちながらソファに寝転がり新聞を読んでいるソルにゆっくりと近づく。
ソルは野生の勘?基、彼女の不適なまでの笑みに何かを察し思わず逃げ腰になる。
はゆっくりとソルの元まで行くと、彼をしっかりと捕まえる。


「少―し相手してね。」











「おい…。」

「う〜ん。やっぱりサラサラ〜!さてどうしようかなぁ。」

「…おい。」

「一つに結ぶだけじゃ勿体無いしなぁ…でもリンスとかして無さそうなのになぁ‥」

。」

「そもそも荒らんだ生活しててこの髪は反則だよね〜。」

!!」

「ん?何??あっ髪引っかかった?」

「……………。」


あれからにしっかりと捕まってしまったソル。
はソルの背後に座り込むと彼の言葉を完璧無視し(酷)
ヘッドギアを取り、無造作に括られた彼の長い髪を解いた。
今はその髪に指を通しつつ、櫛で梳いている真っ最中。
ソルは深い溜息をつく。


「何なんだ‥行き成り。」

「え〜?前々からやりたかったんだよ。ソルの髪の毛弄るの!」

「………。」

「ゲーム画面見てていっつも思ってたんだよね!」


実はは人の髪を弄るのがとても好きだ。
元の世界に居た時も長い髪の友人に頼み美しく結い上げたりなどしていた。
此方の世界に来てから、周りに頼めそうな人物もなく、白羽の矢が立ったのはソルだった。


「ね。ソルはどんな風にして欲しい?」

「どうもこうも…何もしなくていい。」

「え〜それじゃあつまんないじゃん!三つ編みにでもしてみようか…。」

「止めろ。」


一瞬三つ編みの自分を想像して頭を抱えるソル。
は嬉々として彼の髪を弄っている。


「ん〜そうだ。」


髪を纏めて高い位置で結ぶ。
それをくるりとまとめてお団子にしてピンで留める。


「ぶっ…。」

「おい!何しやがった!」


お団子頭のソルを見て自分でやっておきながらも噴出し爆笑する
彼女のあまりの笑いように流石に怒り出すソル。


「っハハハ!!似合うような気もする〜」

…」

「ごめんごめん。」


ソルの声で慌てて髪を梳き解す。
と、ソルはそのままのほうを向く。


「ん?どうしたのソル?」

「次はお前の番だ。」

「は?」


彼女の肩をがしっと掴むと、彼女の身体を反転させ先ほどとは逆の体制になる。
ソルは彼女の髪を結んでいるゴムを取る。
背にの美しい黒髪が散る。


「も〜私じゃなくてソルの髪が触りたいのに!!」

「うっせぇ。」


ソルは彼女の髪を一房手に取り、そっと櫛で梳かし始める。
彼の指が通る感触が何とも心地よいのか文句を言っていたも自然と大人しくなる。


「お前の髪も…。」

「え?」

「綺麗だぜ?」

「ッ。そっソルどしたの?壊れた?」

「…失礼な奴だな。」


軽口をいいながらも彼女の耳は真っ赤だ。それに目敏く気付いたソルは喉の奥で笑う。
髪を梳かす度に香る彼女のシャンプーの匂い。決して強く無い香りは鼻腔をそそる。
ソルは髪を梳かすのをやめ不意に彼女を抱き締める。


「のわぁあ!?なっ何事!?」

「………もうちょっと色気のある声は出ねぇのか?」

「それど頃じゃないでしょ!!なに!」

「……誘ったのはそっちだぜ?」

「はっ!?さっ誘ったぁ??」


口元を歪めたソルを見上げながら慌てたように逃れようとする。
が、彼女の力が敵う訳も無く更にギュッと抱き締められる。
の首元に顔を埋める。


「そっソル!くすぐったいよ。」

「たまにはいいだろ?」

「………たまじゃ無いじゃん…。」


ボソッと呟く彼女を見つめソルは可笑しそうに笑う。


「偶にお前の趣味に付き合うのもいいな。」

「……趣味?」

「髪弄りだろ?」

「そりゃあそうだけども…もう勘弁。」


結局の趣味?に付き合わされたソルは逆にを自分の趣味に引っ張り込んだご様子。
………ソルの趣味とは?


「ソルの趣味ってないの?QUEEN聞く以外で。」

「‥趣味か。しいてあげるなら…」

「??」

「お前をからかう事か…」

「な"っ!!?」






















後記

夜月さまに捧げる相互リンク記念夢…
リクエストは「旦那、ヒロインの趣味に付き合わされる」だったはず…
違うじゃん(汗)書いてるうちに;;ってかヒロインの趣味が変;;
すっすいません;;こんな駄文でよろしかったら捧げさせて頂きます
あれだったら書き直します(泣)
それではこれからも末永く宜しくお願い致します!