ロングコート
ロングコート
その日偶々メロビジアン邸に遊びに来ていた。
自室を留守にしていたツインズの部屋へやってきたはベットに置かれていたツインズのコートに気づいた。
「………ツインズ…のどっちかのかな…?」
ベットに腰掛ながらそっとコートに触れてみる。
立ち上がってコートを引っ張ってみても彼等用に特注で作られたコートの長さは彼女を軽く超えていた。
そもそも男性と女性ではサイズにかなり差がある。
「うわ…おっきぃ…。」
長さがある為素材の製もあるだろうがかなり重い。
引きずるようにベットから掴みあげて彼女は小首を傾げた。
「ちょっとだけ…。」
「しかし…マダムもひどいな…。が来ているのに教えてくれないとは‥。」
「全くだ…あのマスターの顔と言ったら!!」
「それにしてもは何処へ行ったんだ…。」
「城の中に居るはずだろ?」
メロビジアンに急に呼ばれた二人。ツインツーにいたっては脱いだコートもそのままに部屋を飛び出して彼の元へ向かったのだが。
彼から告げられた””の存在。
二人は慌てて彼女を探すべく自室に戻ろうとしていた。
ガチャリ
「なっ…!?」
「なぁにやってんだよ……。」
「わっ!?つっツインズ?!」
扉を開け自室に入るとすぐさま視線に飛び込んできた探していた彼女の姿。
何故かツインツーのコートを羽織っている彼女に二人は首を傾げる。
「…大きすぎるだろ。」
「人の服でなにしてんだが…。」
「あっ…いや…あのね…えっと…」
部屋に入った二人には照れたように笑った。
「やっぱり大きいね〜…」
「そりゃそうだろう。」
「にぴったりだったら怖ぇだろうが。」
ベットに腰掛けたツインズに良く見えるようにと2、3度立ったまま回転して見せた。
確かに袖の部分はかなりの長さが余っているし肩も落ち、コートの裾もかなり引きずっている姿は滑稽だ。
「これじゃあお化けみたいだよ〜。」
「確かに…」
「さっ。そろそろ脱げよ〜。出かけようぜ?」
「え!?どっか行くの!!」
「あぁ。マスターとマダムが食事に行こうってさ。」
「その後にマダムとショッピングの予定だ。」
「わっ!本当に!楽しみ〜。」
ベットから立ち上がった双子を見上げ喜ぶにツインズも微笑む。
いそいそと着ていたツインツーのコートを彼に渡し部屋の入り口に向かう。
「早く行こうよ!!待たせちゃ悪いし!」
「「全く…。」」
顔を見合わせたツインズは苦笑の後に駆け出す彼女のあとを追いかけた。
後記
ロングコート…印象深いのはネオのコートですけどね。
今回は久々にツインズで。ネオでも良かったかなぁ。
何気ない感じって実は難しいんですよね;
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