Strawberry Time






Strawberry Time

















「こんにちわ〜。お届けに上がりました。」

「おう。悪ぃな。」

「いえいえお得意様ですから。」


は大きな袋を持ち、便利屋DevilMayCryへ入ってくる。
ダンテは座っていた椅子から立ち上がり、の荷物を持ってやる。


「大丈夫か?」

「はい!にしても溶けてないかな?ちょっと心配なんですが…」


ダンテは早速自身のディスクに袋を置き開けてみる。
其処には箱に包まれた物が…。


「大丈夫みたいだぜ。」

「よかった〜。」


箱から取り出したものはそうの働く喫茶店で彼女が作っている。
特製ビッグストロベリーパフェそのものだった。


「さぁ召し上がれ!」

「おう。」


ダンテの前に椅子を持ってきてパフェに齧り付くダンテに笑みを浮かべている。


「そういやぁ今日は店休みなんだな。」

「あっ…今日はマスターが病院に行ってるんですよ。だから…。」

「どっか悪ぃのか?」

「さぁ…何にも言ってくれないんですよね…。大丈夫かな。」

「どうだろうな…。」


ダンテはパフェを食べつつも彼女の顔を盗み見ている。


こいつと出会って数ヶ月…あれから日がな殆ど店にも通っている。
が…一向に進展しねぇ…。俺そんなに魅力ないか…。


「ダンテさん。また付いてますよ?」

「あ?あぁ…。」


ダンテは頬に付いた生クリームを拭おうとするのだが自分では場所が分らないのか一向に取れない。
はくすっと笑うとダンテの頬に付いたクリームを指で取ってあげる。
その指をペロリと舐めてにっこりとする。


「おぉ甘さ丁度良いですね。」

「……あぁ。」


焦った。自覚が無いっーのが一番厄介だな。
にしても未だに敬語とさん付けが取れないのが哀しい…そんなに信用できないのか?


「なぁ。」

「はい?」

「その…なんだ…。」

「?」

「その敬語止めねぇか?」

「ぇ…」

「あとさん付けもな‥。」

「ぁ…ごめんなさい…。気付かなくて…。」

「いや…別に俺の自己満なんだけどな…。」

「えっと私今まで敬語以外で話したこと無いんですよ…だから…。」

「無理しなくていい。思い出した時でいいんだ。」

「…うん。頑張る…。」


はニッコリと笑う。


「ダンテ…。」

「ん?」

「ダンテ…。ダンテ…。」

「?…どうした?」


彼に語りかけるとも無くぶつぶつと彼の名を何度か口にする。


「あ…何かこの方が親しみ持てるなって…思って。」

「そっか…。」


少しは近づけたか?お前に。


「あっそう言えば苺も持ってきたんだった。」

「苺?」


は気に入ったのか殆ど違和感無く普通に喋る。
それを見たダンテも笑みを浮かべながら彼女を見る。
彼女は自分の持ってきた袋から籠を取り出し、その中から瑞々しい小粒の苺を取り出す。


「パフェ作った時に余ったから持って来たの。よければどうぞ。」

「へ〜‥美味そうだな。」

「にしても相変わらず食べるの早いね。」


何時の間にかパフェが綺麗に無くなっている。
ダンテが食べたようだ。
が差し出した苺を手に取り、しげしげと見つめている。


「なぁ。ちょっと来いよ。」

「ん?なに??」


ダンテはを引き寄せる。
は訝しがりながらも彼の座る椅子へ近づく。


「ほら。お前も食ってみろよ。」

「ぁ…。」


彼女の口元に差し出した苺。
彼は目を見張る。は耳まで真っ赤に、そうイチゴの様になる。


「ッッじっ自分で食べれるよ!」

「あぁクリームもいるか?」


そう言うと皿に残っていたクリームを苺に付け再度の前に差し出す。



「うっ…。」

「ほら美味いぜ?」


ダンテの促しに彼女は渋々苺を口にする。


「あ…美味しい…。」

「あんまり自分では食ねぇだろ?」

「ん〜…いや結構作ってる時とかに‥食べてる…。」

「…良いのかそんなんで。」

「アハハ。」

「あ…」

「へ?」


ペロッ。


「ッッ!?」


不意に彼女の顔を見つめ先程食べた時に付いたであろう唇に付いたクリームを舐め取る。
その途端彼女は口を押さえバッと離れる。


「なっなぁ!」

「お…新鮮だなぁその反応。」


は真っ赤になってダンテを見つめる。
ダンテはくくくっと笑いながらの腕を引き彼女と目を合わせる。


「ちょっ!だっダンテ!?」

「ようやくお前に真っ向から迫れるんだからな。」

「っえ!?」

「今度からは手は抜かないぜ?」

「ぇえ!!?」


お前に近づけた。
今度は絶対にオトシてみせるぜ?
もう逃がさない。


ダンテはの腰に逞しい腕を廻しにっと人の悪い笑みを浮かべる。
彼女はダンテの行動にあたふたとしている。


「絶対にオトす。覚悟しろよ?」

「ぇ!?」


ミッションクリアも間近か?










































後記

は〜いのりにのってまたまた描いちゃいましたvv
ようやくさんがダンテを意識しましたね。
此処までが長かった…ような気がするっス。
ようやっと彼女は自覚したっスかね??
でも鈍そうだなぁ;;




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