BLUE ROSE
BLUE ROSE
「ボロミア。これ…薔薇だよね…?」
「薔薇…だろうな。」
「こんな色見たこと無いよね…」
「私の知りうる限りでは…見たこと無いな。」
これは指輪を捨てに旅立った数日後の事。
とボロミアは二人で薪を拾いに森へ入っていた。
薪を拾っている途中彼女が見つけたのは
木々の間に蔦を絡ませ咲き誇るそれらはまさしく薔薇。
但しその薔薇の色は青。
「青い薔薇って確か…不吉なんじゃ…。」
「そうなのか?」
「うん…私の居た世界にそんな話があったの。」
「不吉か…良く分からんがこんなに綺麗なのにか?」
「なんでだろうね。…ボロミアはこの花気に入ったの?」
「そうだな。綺麗だ…。」
「………。」
ぼっボロミアが花に見惚れてる…
ある意味すごい光景が…アラゴルンとかレゴラス呼んで来ようかな。
何故か薔薇に見入り虚ろな瞳のボロミアには不謹慎にも笑みを浮かべる。
彼自身完璧な武人気質な為花に見入る姿など貴重とも言える。
レゴラス達を呼びに行こうとそっと彼から離れようとする。
「。」
「う…」
「何処へ行く?」
「いっいや…ほら。珍しいから皆も呼んで来ようかなぁと……ってボロミア?」
離れようとした彼女の腕を掴んだ彼の瞳は何処か夢をみているかの如く惚けていて。
は訝しんで彼に近づくと目の前で手を振ってみる。
「どうしたの?大丈夫〜?」
「…私は……。」
「え?……っ!!?」
ドサッ…
ボロミアは近づいてきた彼女の腕を引きそのまま押し倒す。
は驚いたように瞳を見開き彼を見つめる。
「ボロミア?どうしたの??」
「…。すまない。」
「ぇ?なに…んん!」
彼の瞳は何時もの澄んだものではなく、例えるならば指輪に魅入られた時の瞳。
彼女を見つめ行き成り口付ける。
見開いた瞳を更に大きく開く。
「んんっ…や…。」
「…‥。」
ボロミアはまるで何かに取り憑かれたかの様に彼女の名を繰り返し紡ぐ。
抗議の声を飲み込み薄く開いた唇から舌を差し入れ口腔内を掻き混ぜる。
半ば放心状態の彼女を無視し舌を絡ませる。
「ふ‥ぁ…やめ…んん…。」
初めてする濃厚過ぎる口付けに彼女の意識は朦朧とし始める。
大きな抵抗も出来無くなり今では力なく彼の上着を握るだけだ。
「ぷはっ…ぁ!」
「…。」
ボロミアは彼女の潤んだ瞳を見つめる。
は嫌々するかのように首を左右に振る。
「やっ…な…んで…っ。」
「‥……。」
「やっ!?」
首筋に顔を埋め舌で舐めあげる。
そのまま鎖骨まで舌を這わせ片手で彼女の両手を掴み頭上に縫い付ける。
完璧に動けなくなったを見据えつつ手を滑らせ服を上へ擦り上げる。
「やっやだっ!ボロミアっ!!」
露出した腹部へキスをし紅い花を散らして行く。
柔らかな胸へ手をそっと触れるとは身体をピクリと震わせる。
「っ。」
「綺麗だ…。」
「ボロミアっ!!止めてってば。何でこんなことするのっ…やっ。」
ゆっくりと蕾に舌を這わせ、掌に収まる柔らかな胸を揉みしだく。
片方を手で揉んだり蕾を摘んだりしながら反対は舌で執拗に舐める。
は身体に走る可笑しな感覚に身を震わせ涙を零す。
「ふっ…や…ぁあ…ん…。」
思う存分彼女の胸を愛撫し、するりと腕をズボンへと差し入れる。
一気にズボンと下着を剥ぎ取り両足を掴むと思いっきり開く。
力の抜け切ったは余りの恥辱に顔を隠し耐える。
「ボロミアっ……。」
「…お前の此処はとても美しい…。まるで花のようだな。」
「っ。ひゃぁっ!?」
押し開かれた足の間に身体を割り込ませ顔を埋める。
まだ閉じられた花弁を舌で舐める。
辺りにピチャピチャと言う卑猥な音とむせ返るような薔薇の香りが広がる。
「や‥ふっ…あぁっ…そっそんなとこ…汚っ…んぁ…」
ボロミアはの言葉も聞こえていないかのように舌を動かす。
ゆっくりと主張し始めた花芽に舌を当てぐりぐりと動かすとは身体を大きく仰け反らせる。
「あっ…あぁ……。」
「…気持ちいいのか?」
「わっ分かんない…よぉ…ふぁんっ!」
ボロミアは顔を上げると、彼の唾液と彼女から溢れた蜜を絡ませゆっくりと中指を差し入れる。
指を動かし始めるとは甲高い声を上げ始めた。
「やっ…あ…っん…。」
指の数を二本に増やしナカを掻き混ぜるように動かす。
ある一点を擦ると彼女の身体は大きく震える。
其処を重点的に擦り上げる。
「あっぁあ!!やっ…変っ‥変に…な‥っ…。」
「…イっていいぞ?。」
「あっやっやだっ…ボロ‥ミアぁ…っやぁああっ!!」
ボロミアは彼女の耳元に唇を寄せ低く囁く。
は身体を弓形に撓らせ、ゆっくりと弛緩していく。
荒い息をつきぐったりとした彼女のナカから指を引き抜き、抱え自身の胸に抱く。
「ッン…ボロミア?」
「…一つに…。」
「ぁ…っぁぁああ!!」
抱え上げた彼女の身体をゆっくりと自身のそそり立つ物の上へ動かす。
は必死にボロミアの肩を掴み逃れようとする。
だが、次第に花弁を押し開き中へ中へと進んでいく。
彼女の身体から力が抜けた。
「っ…ふぁ…痛っ…。」
「力を抜け‥良くなる。」
「無理だよっ…んぁ‥。」
頬を伝う涙を舌で舐め取り、キスをする。
口付けに意識が行ったのを見計らい自身を奥まで差し込む。
「っ!!」
「っ……全部‥入ったぞ…。」
ボロミアはが痛がらないように暫くそのまま抱き合ったままでいる。
「大丈夫か?」
「…うん‥大分‥。でも…なんで行き成りこんな…?」
「……は私が嫌いか?」
「え?…すっ好きだよ?仲間なんだから。」
「そうじゃない。…男として‥私を如何思っている?」
「男…?」
「くっ…すまない。その答えは後で聞く。」
「ぇ?ひゃあっ!!」
ボロミアは辛そうに眉を寄せ、彼女の身体を大きく揺さぶり始める。
「あっ…ぁあん…ふぁ!」
「っ‥‥私は…お前を‥一人の女性としてっ‥愛している。」
「んん…っあ…。」
腰をつかまれ激しく上下に揺さぶられて途切れ途切れになりながらも彼女の自身の思いを告げる。
は白濁した意識の中彼の声を耳にする。
「…共に居てくれ。私のっ…くっ…。」
「やぁ…ボ‥ロミ‥っ……」
動きは次第に早くなり二人の肌から玉のような汗が飛ぶ。
咽返る甘い薔薇の匂いに包まれ。
「だ‥めぇ…おかしくな…るっ…。」
「………。」
「ひっぁぁあっ!!」
「っ‥。」
大きく背を仰け反らせ身体をビクリと震わせる。
彼女が達した事によって昂ぶったボロミア自身もキツク締め付けられ溜まらず彼も達する。
彼女のナカに熱く滾る精を注ぎ込む。
はそのまま意識を失った。
二人の結合部からは白い蜜が流れていた。
「ん……。」
「大丈夫か…?」
「ボロミア…?」
はゆっくりと起き上がり目の前の心配気な彼を見る。
其処は先程の青い薔薇の群生地では無く、小さな小川の近くだ。
彼女が寝ていた場所には彼の物であろうマントが敷かれている。
ボロミアはが起き上がったのを見た途端その場に傅き頭を垂れる。
「すまないっ!!」
「へ?」
「さっきは…その…自分でも何であんな事してしまったのか…。兎に角すまない…。」
「さっき……っ。」
は先程の情事を思い出し頬染める。
彼の瞳を見ると、それは何時もの優しげな翠色の瞳。
はふっと安堵したかのように息を吐き出す。
「でも‥なんであんなこと?」
「そっそれが…あの薔薇を見ていたら…変な感じに…。」
「薔薇…っ。それだよ!!あの薔薇が原因かも!」
「そうなのか?…そのすまない…初めて‥だったんだろ?」
「うん………あっでも。あの台詞は撤回しないよね?」
「台詞…?」
ボロミアは顔を赤くしたり青くしたりして考えている。
はかなりの焦り様の彼に笑みを浮かべ柔らかく微笑んだ。
「私は男性としてボロミアのことが好きだよ?」
「ツッ。…それは…。」
「だから…ん〜…でもちょっと順番が違うような……。」
「?」
「まっいっか。っ〜〜〜…何か腰痛い…。」
「だっ大丈夫か?」
「…うん…。初めてなのに…激しすぎるよ…。」
「うっ‥。」
彼女の台詞にボロミアは真っ赤になると俯いてしまう。
そんな彼がどうしようもなく可愛く見えてそっと抱きついた。
「ボロミア。ちゃんと責任取ってよね?」
「あっあぁ。もちろんだ。この旅が終わったら…私の…。」
「ん?」
「私の妻になってくれ。」
「うん。」
ゆっくりと二人は誓いのキスをする。
オチ?
「えぇえええ!?」
「なんだ?見つけたのか?」
「そっそんなことなら早く言ってよっ!!!アラゴルンの馬鹿ッ!!」
「?…如何したんだは?」
「ハハ…。(コレは感謝していいのか‥?)」
ボロミアに担がれて皆の元に返ったはアラゴルンがあの薔薇のことを言うのを忘れていたと告げられ怒ってホビットたちの元へ行ってしまった。
青い薔薇の香りには人の根底にある強い思いを表に出させる効果がある。
また、強い媚薬にも用いられる。
思いに気付かない少女と。
恋愛に対して妙に奥手な男には丁度良い薬かもしれない。
後記
7777Hit。漣 様よりリクエスト。100題から「青い薔薇」でした〜。
ぼっボロミアの理性無い感じで…とのことですが;;難しかったです。
正直ボロミアの裏を描く事になるとは…ある意味レゴラスやアラゴルンの方が描きやすいです(泣)
こんな感じになりましたが如何でしょうか?

