Costume play ?






Costume play ?























「何これぇぇぇぇえええええ!!!?」


その日。預言者の住まう家の一室…の部屋から早朝より奇声が響いた。


っ!?」


部屋に飛び込んできたのはオラクルの護衛であり、の兄的存在のセラフ。
始めに目に付いたのはベットにしゃがみ込み呆然としているの姿。


「なっなんですかその格好は!?」

「セラフぅ〜〜」


部屋に入ってきたセラフは慌てて後ろを向く。
彼女の姿は…愛らしい猫。そうの姿。
彼女の黒髪に合わせたのか真っ黒で大きな耳に、パジャマ代わりにしている男物のシャツ。
すらりと伸びた白い肢。服の間から伸びているのは黒く長いしなやかな尻尾。
は頭を抱え自身の姿に動揺しているのか蒼白になっている。
セラフは恐る恐る振り返る。


「どっどうしよぉ!何コレ!?」

「なっ……。」

「セラフ!!コレっ!?」

「一体何だってそんな格好になったんです?」

「トリニティからのメール‥開けたら‥行き成り…。」

「…何を考えているんでしょうかね…。」

「分かんない…」


に近寄ったセラフは半ば呆れ気味に深い溜息をつく。
事の真相は簡単だ。
朝目を覚ましたがメールの確認をしていた。
すると、トリニティからのメールに気付き開くと行き成り画面が光って行き成りあんな格好になってしまったらしい。
恐らくオリジナルのプログラムでメールを開くとのプログラムに上書きされるようになっていたのだろう。


「…トリニティの馬鹿ぁ…。」

「それ取れないんですか?」

「引っ張ってみたけど…取れない…。」


しゃがみ込んでしまっているの前まで来て屈む。
彼女の耳も尻尾もピクピクとまるで本物の様に動いている。


「…ウィルスの一種でしょうか?」

「どうだろう…私あんまり詳しくないよぉ…。」


そっと彼女の黒い耳に触れる。


「ひゃぁ!」

「っ!?」

「ぁ…。」


はセラフの手が少し触れた途端ビクンと震える。
それに驚いたセラフは慌てて手を引っ込める。


「これは…。」

「なっ何でだろう。何でこんな‥ぞわってしたよ??」

「……猫‥か。」

「ぇ?」


セラフは彼女の前に座り顎に手を添えて自分の考えを述べていく。


「猫の特性ですよ。猫は尻尾や耳を触られると極度に嫌がる。」

「それがなに?」

「つまり感覚神経が集中していて他の者に触られるのを嫌うんです。」

「えっと…ということは…くすぐったいのの強い感じ?」

「…そうですね。」

「どうしよぉ‥。」

「触りますけど…いいですか?」

「うっうん‥。」


セラフはまた意を決して手を伸ばす。
は身を硬くして瞳をギュッと閉じて耐える。
セラフの骨ばった指がそぉっと触れる。


「っ!??」

「力を抜いて…。」

「はっはいぃい。」


ふにふに…


「っう…」

「どうやら本物みたいですね…。」

「っせっセラフ!あの‥もういいんじゃ…。」

「駄目ですよ?ちゃんと調べなくては。」

「でっでもさぁっ!!?」

「おや。」

「っ〜〜〜!」


セラフは両の手を使っての猫耳を触る。
その感触は正に本物の猫の耳。
触られる度には身体を震わせ、今では耳まで真っ赤になっている。
セラフはそんなの反応に口端を上げ笑う。


「くすぐったいですか?」

「わっ分かんないよ。んん…変。」

「ふむ‥。」

「やっと終わった…;」


彼は耳から手を離しまた考えている。
はようやくこの可笑しな感覚から逃れられたと大きな息を付く。


「次はそっちですね。」

「へ?」


徐にセラフは彼女を抱き締めるような体制になる。
は何事かと腰を引こうとするが、すかさずセラフの腕がそれを許さない。


「っ!?なっななななんでしょう!!」

「こっちですよ。」

「ひぁ!?」


彼女を抱え込む形で背中に腕を回しつ―っとしなやかな尻尾を掌でなぞった。
は高い声を上げぎゅっと目の前のセラフの服を握る。


「声。出してもいいですから、我慢しないで。」

「やっ。無理っ。」


セラフの硬い胸にドキドキしながらも耳元にかかる彼の声に背筋がぞくぞくする。
身を強張らせ必死に声を出さないようにする。
くすりと笑みを浮かべゆっくりと手を動かす。
毛の流れから逆に撫で上げる。


「あっ‥あぁ!?」

「どうです?」

「わっ…わかんないよぉ…ひぁ‥っ‥。」

「啼いていたら分りませんよ?どんな感じです?」

「そっそんなぁっ!…やぁ…んぅ。」


の吐息は荒くなりその瞳もうっすらと潤んできている。
セラフは手を休まず動かし尻尾を上下に撫で摩る。


「はぁ…やめぇっ‥!」

「原因が分からないとどうしようもないでしょう?」

「っあ…ひぅ…変っ!!変な…感じ…。」

「そろそろですね‥。」

「やっやぁあっ!!」


ぐりぐりと尻尾の先端を指の腹で押し、片手で上下に擦る速度を早くする。


「ひっぁ‥っ!!だっ駄目っ…あぁあ!!!!」


一際高い声を出してくたりとセラフの胸に倒れる。


「っ…はぁ。はぁ…な‥に今の…。」

。」

「え?」

「尻尾も耳も消えてます。」

「ぇ?ぁあ!?本当だ!!」


は素早く自分の耳と尻尾を確認する。
其処には何も無く何時も通りの彼女の姿。
安堵したのか大きな溜息を付く。


「なっなんだったのさぁ…」

「満足したら消えるみたいですね。」

「満足って…なにが?」

にはまだ早いですよ。」

「なにぃ〜。もう子ども扱いしないでよ―!」

「では、教えてあげましょうか?」

「う"っ……えっ遠慮しときます。」

「そうですか。それは残念。」

「はぁ…無駄に疲れた…。」


はへたりとベットに倒れる。
セラフは立ち上がり部屋の入り口に立つ。


「少し休みなさい。お昼を作りますから。」

「は〜い。あっセラフ。」

「はい?」

「助かったよ〜ありがとう!」

「えぇ。」



















「……この発信元は…。」


その後セラフは密かにに届いたというメールを調べてみた。
発信元はトリニティではなかった。


「…何時か消す必要があるか…。」






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後記

6666Hit。空哉様よりリクエスト頂きましたvv
すいませんすいません(土下座)
攻めなセラフ…ってかこれは微エロですよね?ね?…すいません;;気に行ってもらえますかネェ?